私の罪悪感
使っていない参考書や後ろ数ページの余ったノートがあること。
有益な情報の多い、けれどもう必要のない資料集を古紙回収に出すこと。
図書館でも借りられる本を買うこと。
買ったCDを聴かないこと。
買ってもらったDVDを観ないこと。
電気や水を無駄遣いすること。
そして、お金を使うこと。
これら全てに、罪悪感を感じる。
なぜ。と考えて気がついた。
ああ、私は、
泣きそう
中学に行かなかった罪悪感が、全ての根底にあるんだ。
小学校受験して、中学校受験して、学校に行かなくなって、勉強ができなくなって。
こんな私が、って常に考えちゃう。
「お金のかからない子だね」「手間のかからない子だね」って、言われたい。
人の邪魔をしたくない。迷惑をかけたくない。
中学校に入って 少し経った頃、副校長がこう言った。
「あなた方の席に座りたかった人は沢山います」
私は、体操座りをしながら、青い床に視線を落とした。
中学受験を一緒にした友達は、何人も不合格だった。
ある子は、「私の努力が足りなかったんだね」と笑った。
ある子は、滑り止めの中学に入ってから荒れて、退塾処分になった。
ある子は、家庭の金銭事情からか、滑り止めさえ蹴って公立へ行った。
私が心底嫌った中学に、行きたかった人を知っている。
もし、私が入試で落ちて、あの子が受かっていたら、今頃どうなっていたのだろう。
仮定の話をしたって仕方がないのは分かっているけれど。
5年も前のことなのに、今でも私は縛り付けられている。
今通っている高校は、すごく楽しい。
高校のシステムが私の気質に合っているし、先生や友人にも恵まれた。
受験勉強だって、どうにかなるよう足掻いてる。
それでも。
私の過去は過去のまま、消え去りはしない。